バージニア州にある、スミソニアン航空宇宙博物館の別館、ウドバー・ハジー・センターに行ってきた時の記録です。
1つ目の記事はこちらで、航空機について書きました。今回は宇宙関連について書きたいと思います。
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<目次>
1.スペースシャトル・ディスカバリー
ウドバー・ハジー・センター最大の見どころは、このスペースシャトル・ディスカバリーではないでしょうか。39回も宇宙に行った大ベテラン機です。大気圏を抜ける時に、表面温度は1600度に達するとのことで、傷だらけになった表面に貫録を感じます。
スペースシャトルは「再利用可能なロケットを開発する」というコンセプトでした。
先輩機のコロンビア(2003年に空中分解)、チャレンジャー(1986年に爆発)に続き、3つめのスペースシャトルとして開発されたものなので、現存する機体の中では最もベテランです。日本人宇宙飛行士さんも5人乗ったことがあるようです。
このほか、ロサンゼルスのカリフォルニアサイエンスセンターにある「エンデバー」、ニューヨークのイントレピッド海上航空宇宙博物館にある「エンタープライズ」、フロリダのケネディ宇宙センターにある「アトランティス」が現存する4基となります。
2.マーキュリー計画(1959~1963)関連
まずは月に至るまでの前々座として、まずは地球周回し、安全に地球に帰還することをめざすことになりました。この計画名をマーキュリー計画といい、小さなカプセル型の宇宙船が使用した飛行が6回行われました。
★宇宙船ビッグジョー(Mercury "Big Joe")
1959年に発射されたマーキュリー計画の初号機、ビッグジョーが展示されていました。これはまだ無人飛行です。本体の写真を撮り損ねてしまいました。
★宇宙船・フレンドシップ7号
1962年にアメリカが初めて地球の周回飛行に成功したフレンドシップ7号がありました。宇宙飛行士のジョン・グレンは地球周回に成功し、一躍スターになりました。
3.ジェミニ計画(1961~66)関連
マーキュリー計画(地球の周回飛行)とアポロ計画(月への到達)の中間に、ジェミニ計画というものがあります。これは、アポロ計画までに必要な諸技術(宇宙飛行士の宇宙空間遊泳、宇宙空間における宇宙船のドッキング、宇宙での長期滞在)などの検証を測る、全12回の宇宙飛行計画です。
★ジェミニカプセル用パラグライダー
カプセルを海に落とすことが一般的でしたが、開発の過程で、パラグライダーをつけて陸に着地させることも検討されたようです。でも、実践には至らなかったようですね。
★ジェミニⅣ(宇宙飛行士による宇宙遊泳)
ジェミニ4号では、ホワイト宇宙飛行士が22分間の宇宙遊泳を行ったことの説明がありました。機体も展示されていたようですが、写真を撮りそびれてしまいました。
4.アポロ計画関連
前座のアルテミス計画、ジェミニ計画を経て、ついにアメリカは、かの有名なアポロ計画により、人類の月面着陸を目指してゆきます。
★司令船コロンビアの浮き輪
司令船コロンビアは、月に到達したアームストロング船長、オルドリン、コリンズの3名が地球に帰還した際に乗っていた機体です。このコロンビア本体はスミソニアン航空宇宙博物館の本館にありますが、別館には浮き輪が展示されていました。これで海に浮いて宇宙から漂着するなんて、原始的過ぎて怖いです。
★1/48サイズのサターンVロケット
アポロ8号以降に使用された、サターンVロケットの1/48サイズが展示されていました。
実物大はフロリダのケネディ宇宙センター(第一段が試作機、二段以降が未使用機)、ワシントンDCのスミソニアン博物館本館(第三段のみ)、ジョンソン宇宙センター(テキサス州ヒューストン)、合衆国宇宙ロケットセンター(アラバマ州ハンツビル)で見ることができます。
5.その他
★日本のロケット
世界のロケットが展示されたコーナーに、日本が作ったH-2 ロケットも展示されていました。
★宇宙で孵化したサナギ
スペースシャトルコロンビア号に載せられ、宇宙でふ化した蝶の説明がありました。
火星探査や国際宇宙ステーション関連の展示もあった(ような気がする)のですが、途中で力尽きたので、今回はこのあたりで投稿をおしまいにしようかと思います。