ワシントンDCにあるフィリップスコレクションを見てきました。
<目次>
1.フィリップスコレクションとは
個人のコレクションがそのまま美術館になったものです。
鉄鋼会社の創業者のご家族が所有していた作品群とのこと。個人所有だったということが信じられないほど、巨匠作品揃いでした。
19、20世紀のアメリカの資本蓄積具合をここでも感じます。
2.印象に残った作品
(1)船遊びの昼食(ルノワール)
幸せ溢れるこの1枚が、フィリップスコレクションの看板作品。犬を抱いている女性は、後にルノワールの奥様になった方だそうで、友人とのひと時を描いているとのことでした。
(2)ヴェトゥイユへの道(モネ)
美術作品は現代に近づくほど、社会背景や政治主張を投影した作品が多いような気がします。
それも学びがあってよいですが、たまに疲れることもあり。ただ単に日常の様子や近所の道を優しく描いただけなのに、それがあまりの美しさに現代まで残っているのってかなり凄いし、ひたすら綺麗で癒されます。
(3)青い部屋(ピカソ)
第一印象で「え、なんか怖いけど大丈夫ですか?」と思ったこの絵は、ピカソの「青の時代」の初期作品だそうです。
20歳の時に親友が自殺してしまい、ピカソは鬱に陥り、青ベースの暗い色調の絵しか描かなくなり…それが「青の時代」作品群とのことです。
なるほど、第一印象怖いわけです。
(4)Think Ahead(和題不明、国吉康雄)
日本人やん!と思ったけれども、美術素人の私が知る由もなく🫣
移民としてアメリカに渡り、肉体労働の合間に絵を学ぶ中で才能を見そめられ、アメリカで画家として活躍することになった方だそうです。
第二次世界大戦下で、もちろん敵性外国人扱いであったため、米政府に忠誠心を見せる必要があり。アメリカ政府のプロパガンダポスターを描く等の協力を命じられ、酷い鬱病にあったそうです。そんな国吉さんが終戦の年に描いたThink Ahead、辛さが滲み出ているような気がしました。
3.有名な方の作品がたくさんありました
このほか、世界的な画家の方々の作品がたくさんありましたので、羅列します。