アメリカでの主婦生活を淡々と記録するブログ

アメリカ生活の備忘録。育児の思い出記録が中心です。慣れない環境で頑張って生活していますが、喉元過ぎれば自分でも「何を頑張ってきたか」忘れてしまうので、アメリカで頑張って来たことや悩み事、楽しかった思い出の備忘録として書いています。

元明石市長の泉房穂さんのインタビュー記事を呼んで涙が出た

SNSで流れてきた記事を呼んでいたら、涙が出ました。

元明石市長の泉さんは、障害のある弟さんがいらっしゃるんですね。

周囲の人はみんないい人で、誰も悪い人ではないのに、

障碍者」というマイノリティから見た社会はとても冷たい

その怒りや悔しさが、泉さんのパワーとなった、、という話でした。

shuchi.php.co.jp

 

(才能を)「半分返しなさい」というお母様の言葉

なかでも、印象的なのが、この言葉でした。

障害のある弟さんに対し、泉さんは勉強も運動も、何をやらせても一番。

そういう状況で、お母様が

「一人前でよかったのに、どうして弟の分も持って行ってしまったの。(才能を)半分返しなさい」

という言葉をかけたそうです。

親の代わりに毎日弟を送迎するなど、献身的に弟を支えている兄に対し、かなり残酷な言葉だなと思います。

実際、泉さんも、勉強ができても罪悪感を感じたし、将来は弟の分まで稼いでいくことが使命のように感じたと書いてあります。

 

何が子供のエンジンになるかわからない

このお母様の言葉は、子育ての声掛けとして正解ではないような気もしますが、泉さんの心のエンジンになったことは間違いないようです。

このことが、自分の最近の子育ての悩みとつながっているように思えました

子育てをしていると、できるだけ子供の周囲の環境を整えたくなることがあります。

・環境を選ぶ(学区の良いエリアに住む、私立の学校を受験するなど)

・子供の苦手分野を先回りしてフォローする(先生ウケが悪いので、ペーパーテストの比重の高い中学受験を勧めるなど)

個人的には、子供時代に「悔しい気持ち」「自分ではどうしようもないハードルを乗り越えた(挑んだ)経験」などが、心のエンジンになる気がしているのです。

 

「手に入らなくて悔しかったもの」が人生に影響する?

私自身もそうですし、自分の周囲では「手に入らなくて悔しかったもの」が進路選択に影響しているケースが多いです。

この泉さんの記事も典型的にそうで、何でもできる優秀な泉さんでありながらも、「マイノリティに優しい社会」が手に入らず悔しい思いをされたのが原動力なんですね。

子供たちを育てていく上で、「課題を先に避けて」あげて、得意なことをもっと高めるためにエネルギーを注ぐことも、ひとつのスタイルとして良いとは思いますが

個人的には、手に入らないものに対して「悔しい思いをすること」も、大切にしていきたいと思っています。

この「悔しさ」とは、試験やスポーツのようなゲーム空間ではなく、泉さんのように、実社会に対して悔しさや理不尽を感じる、そういうイメージです。

若いうちに、社会の理不尽に疑問を持つきっかけがあること。すぐにはうまくいかず、悔しさを感じること。社会を変えるためには、もっと学ぶ必要があると感じること。

もはや、親が狙って経験させてあげられるものでもないので、「小さいうちから、多様な人と関わって刺激を受ける」ことくらいかな、と思います。

 

自分の子育て方針がちょっと見えてきた

もちろん「とにかく優秀な人に囲まれて切磋琢磨することが楽しい、それが心のエンジンになる」という人もいらっしゃると思います。その場合は、どんどん子供の環境を親が手入れして整備してあげるのも正解だと思います。

私は「自分が手に入らず悔しい思いをしたものを、次世代に与えてあげたい」という泉さんのような考えの方が、結構好きで・・・

つまり、どういう世界観が好きかは、趣味の世界ですね。情報が多くて、つい他の人と同じ方針で決めていきたくもありますが、できたら毎回、ひとつひとつ自分の考えを整理しながら進めていきたいです。

 

良い記事でした。