前の講義でご褒美について学びましたが、反対に、しつけの中での罰の使い方についても説明がありました。
1.罰とは?
不適切な行動をとったときに与えられるネガティブな結末のこと。
叩いたり殴ったりするのは、子供を単に身体的に痛めつけているだけであり、これは絶対に許されない。子供の身体を痛めつけるのではなく、子供の行動が不適切であることを伝えるのが重要であり、例えばタイムアウト、特権の剥奪、外出禁止などが有効である。
2.赤ちゃんに罰を与えるべきか?
赤ちゃんは脳が未発達で善悪の判断ができないため、罰を与えてはいけない。
恒常的に罰を与えられていた赤ちゃんは、そうでない赤ちゃんより、脳の感情コントロールをつかさどるエリアが2~3割小さくなっていたという調査結果もある。
3.罰はいつから与え始めるべきか?
- 子が、自分の行動が不適切であったことを理解できる
- 不適切行動は、単に探索ではなく、選択の結果の行動である
- 親子の時間の大半は、前向きに過ごしている
- 罰の目的は「やってはだめなこと」を教えるのではなく「やってほしいこと」を教えることである
- 子供は常に尊厳をもって扱われている
→これらの条件が整ったとき、かつ、子が2歳半を超えていたら、罰を導入してもよい。
4.罰の種類
- 特権の剥奪
テレビを見る、お気に入りのおもちゃで遊ぶ等の、子供の好きな行為をしばらく禁止すること - 外出禁止
自分の行動の何が不適切だったのか理解せずに、単に外出禁止だけ行っても効果がない。よく理解しているか確認する必要がある。 - 両親の落胆
「あなたが弟を叩くなんて大変残念だ」等の落胆をあらわにして、それでも不適切な行為が止まらないようなら、タイムアウト等のより強力な手法に変更する。 - 弁償
落書きした壁を塗りなおす、盗んだものの分お金を貯める、など、不適切な行為の代償となる行為をさせること。 - タイムアウト
他のものへの接触を一定時間禁止すること。自分の行為の何が不適切だったのかを理解させてから行うこと。
★感想
- 使用していたテキストが、虐待防止目的で作成されたものということもあり、かなり虐待については何度も何度も繰り返し禁止が強調されている。
- つい子供を叱ったり、罰を与えたりしてしまうけど、「やってはいけないこと」ではなく「やってほしいこと」が伝わらないと意味がないということは、肝に銘じておこうと思いました。