アメリカでの主婦生活を淡々と記録するブログ

アメリカ生活の備忘録。育児の思い出記録が中心です。慣れない環境で頑張って生活していますが、喉元過ぎれば自分でも「何を頑張ってきたか」忘れてしまうので、アメリカで頑張って来たことや悩み事、楽しかった思い出の備忘録として書いています。

4 Developing Empathy(共感性を育む)

子供に身に着けてほしい力「共感性」

講義は英語学習者向けだったこともあり、アジアや南米など幅広い国籍の生徒が参加していました。ディスカッションの中で、出身国を問わず重要視されていた資質が「共感性」であり、「子に身に着けてほしい力」としてよく挙がっていました。

📝以下、講義内容のメモ📝

1.共感性とは

  • 他人の感情、欲求、要望を感じ取る力
  • 他人の気持ちに自分をあてはめて考える力

子供は2歳頃には、既に他者の感情を理解し始め、自分と他人が異なることを認識した行動をとることが可能だそうです。

例えば、泣いている子を発見したとき。より低年齢では、一緒に泣いてしまったりしますが・・・2歳頃になれば、頭をなでて慰め始めたりするそうです。

これは、自分と他人が異なる主体であることを認識した上で、かつ、その他人の気持ちを推し量り、働きかけているということを意味するそうです。

2.共感性を育むには?

では、子どもの共感性は、年齢と共に自然と等しく成長していくものでしょうか?

答えはもちろんNOで、個人差が大きいそうです。さて、子供の共感力を育むにあたり、親はなにができるのでしょうか。

  1. しつけの中で教える
    共感性は、家庭内のしつけと相関がある。叩くことや一方的な批判、子を軽視した対応は共感性の育みを阻害する

  2. 感情表現の方法を教える
    子供には感情表現する権利がある。正しい感情表現の方法を教える。
  3. 感情を言語化してあげる(表現できたことを褒める)
    例えばお菓子を落とした場合「お菓子を落として、悲しいね」と親が言語化する。このことにより、子は「悲しい」という気持ちを学び、受け入れやすくなる。

  4. 親が共感の手本を見せる

  5. 家庭内で道徳的ルールを教える
    何が正しい行動で、何が正しくない行動なのか家庭内で教える。

  6. 責任について教える
    子が1~6歳のうちに、自分の行動が他人にどういう気持ちを引き起こすか、という因果関係を教える。

  7. 他者を観察する
    例えばテレビの中で母親が子供を叩くシーンがあったときに「子供たちはどういう気持ちかな?」「どうしてお母さんは叩いたのかな?」などの議論をする。

  8. 家庭内のルールを作る
    No Hittingなど、家庭内の基本的なルールを定める。

  9. 子供と動植物を育てる
    何かを育てる経験は、共感性を育む。きょうだい間の闘争心も軽減させる。

  10. 非言語的なサインについて教える(いわゆる「察する」)
    言葉以外のサイン(態度や顔色)に注意を向けることを子供に教える。ほとんどのコミュニケーションは非言語的に発生するため、その汲み取りがうまい子は共感性が高い。

  11. 物の貸し借り(share)について学ぶ

  12. 理想的な方法で、子に接する
    子の年齢や能力にかかわらず、自分が扱われたいようなやり方で、子どもを扱う。(高圧的な言い方はしない、等)

★感想

  • 子供が大きな声で泣いたとき、つい「泣かないで!」と言ってしまうことがあります。「子供には感情を表現する権利がある」と言われるとハッとします。一度感情を肯定的に受け止めた上で、その適切な表現方法を教えないといけないわけですね
  • 日本流の、いわゆる「察する」はアメリカではNGであると語られる場面が多いですが、ここでは美徳として触れられていました。はっきりと意思表示することはまた別の意味で大切ですが、他人の心情を推し量る力も重要であるようです。