アメリカでの主婦生活を淡々と記録するブログ

アメリカ生活の備忘録。育児の思い出記録が中心です。慣れない環境で頑張って生活していますが、喉元過ぎれば自分でも「何を頑張ってきたか」忘れてしまうので、アメリカで頑張って来たことや悩み事、楽しかった思い出の備忘録として書いています。

13 Improve Self-worth(自分の価値を感じる)

日本の育児でも「自己肯定感」を大切にされている方が多いですが、それを包含する概念の「Self-worth(自分の価値)」について講義がありました。

1.Self-Worth(自分の価値) とは?

「自己」「自分」とは、性格・遺伝子・思想・感情・名前・文化・家族の起源・国籍・体形・外見・子育て方法・人脈などの人生のあらゆる要素で構成された、その人全体を指す。Self-Worthとは、この全体像に対して感じる価値を指す

Self-Worthを高く保つことは、人生の目的のひとつであるとすら言える

Self-WorthはSelf-ConceptとSelf-esteemの総称であるが、これらの言葉はしばしば混同される。

 

2.Self-Concept

Self-conceptは、自分自身に対する意見のことである。ポジティブか、ネガティブかで表現できる。

  • ポジティブの例
    • 私は有能な人間だ
    • 私は愛される人間だ
  • ネガティブの例
    • 私は何もできない人間だ
    • 私は誰からも愛されない

3.Self-Esteem

Self-Esteemは自分自身に対して持つ感覚のことである。高低で表現できる。

  • 自己肯定感が高い例
    • 私は大切に扱われるのにふさわしい
    • 自分のことが好きだ
  • 自己肯定感が低い例
    • 私は叩かれたりやじられたりしても仕方がない
    • 私には何の価値もない

4.なぜ自分の価値を高く保つことが大切なのか

  • 自分を尊重できる人間は、他者や環境についても尊重することができるから
  • いつも自分を低く評価する人の周囲には、同じような人間が集まってくるから。
  • 統計的にも、自分の価値を高く考える子供は、より学業に秀でており、友達が多く、アルコールや薬物に対しての判断も懸命である。

5.子供がSelf-worthを高める要素

下記4つが、Self-worthを高める要素とされています。

  1. 家族(最も重要)
    両親、きょうだい、祖父母などとの関係性。両親のパートナーシップ。
  2. 学校や職場
    学校や職場での成功体験や、成功体験を生じうる環境。
  3. コミュニティ
    友達、同僚、スポーツ参加、教会等の関わり
  4. 自分自身
    自分の体への気配り、学ぶ姿勢(educate our minds)、友達選び
  • Self-worthは、周囲の人間が自分をどう扱うかにより育まれる。幼年期は家族の影響が大きく、子の年齢が上がるほど、2.~4.の影響が大きくなる。
  • 幼年期にポジティブな経験が多いと、self-worthも向上する(逆もしかり)。
  • 家庭運営のひとつのゴールが、安定したself-worthを育むためにポジティブな経験をより多く積ませることである

 

6.子供のself-worthを育む10の方法

  1. 子供が成功体験を積める環境を与える
    フルーツをつまむ、ショッピングカートを押す…など、子どもがやりたがったことを自分でさせ、成功させる

  2. 小さく具体的な成功を期待する(常に成功することを求めない
    現実的に、常に成功し続けることは難しい。日常の些細な挑戦も成功ととらえ、大きな成功を常に期待してはいけない。

  3. 子供が成功体験を積めないときは、原因を探ってあげる

  4. 子供ができるようになったことを書きとめる、褒める
    できるようになったことの「リスト」を作成し、落ち込んでいるときに読み聞かせたり、寝る前に伝えたりする。

  5. 自分の子供の行動について他人に伝える(子供自身にも聞こえるように!)
    子供の成功体験を他人に伝える姿を見せることで、成功を追体験させる。もし同居家族がいない場合は、電話で誰かに話しているふりをしてもよい。

  6. 子供にやってほしいように自分が振舞う。そしてその振る舞いを自分で褒める

  7. 子供が新しい性質(親切、正直等)であるように明示的に振舞う

  8. 子供の考えや意見を尊重する
    100%同意できない意見であっても、「あなたの考えはよくわかるわ、、」と前置きする。

  9. 弱みよりも強みにコメントするようにする
    親は子の「弱み」に言及しがちである。子の強みと弱みを両方書き出して、強みについて、弱みの5~10倍の頻度で言及するようにする。

  10. (親が)忍耐強くなる
    変化は徐々に起こるもので、すぐには成果が見えない。根気強く、一貫して注力すること。
    子供のセルフイメージは、親の働きかけの積み重ねである

★感想

  • Self-conceptとSelf-esteemの違い、ちょっと難しかったです。ベクトルで言うと、Self-conceptが「方向」で、Self-esteemが「大きさ」というイメージを持ちました。で、Self-worthがベクトル全体という理解です。
  • Self-worthの構成要素の中には、国籍や家族の起源・・・という要素まで、様々なものが含められて紹介されていましたが。個人的な考えですが、アメリカは日本に比べて、競争が激しく、(表立ってはいないものの)人種差別勘定などの葛藤もあり、受けられる教育水準の格差も大きく…と、日本より環境が厳しいように思います。その中でどうポジティブな気持ちを保ち、自己を律して生きていくか…そして自分の子供にそれをどう指導するか?ということについて、アメリカの保護者の責任は大きく、意識も高いように感じています。
  • 子供のself-worthを育むための10のtipsが、すごーくアメリカ育児っぽい。家の中で、母が自分で自分を褒める姿を見せること(6番目のtips)は、簡単に実践できるので気に入っています。