子供に感情のマネジメント法を教えよう
感情のコントロール能力とは、自分の感情を理解して、適切な方法で表現することであり、これを子供にも教えていくことが必要となる…という説明がありました。
1.感情のコントロール能力を育む方法
- 子供に、全ての感情は受け入れられることを伝える
子供に、全ての感情は肯定され、コミュニケーションに有用であることを伝える。ただし、感情を表現する方法には、適切なものと不適切なものがある。 - 子供の感情を言語化する(Label the feelings)
「あなたは怒っているようだね」「あなたは嬉しそうだね」と、親が見て取った子供の感情を言語化してあげる。子は信頼され、尊重されていると感じる。 - 親が会話を支配しない
子供の喋る機会を奪わない。子供の発言に興味を持って聞く。親がアドバイスや批判をしている環境では、子はよく考えることができない。 - 感情を論理的に説明する
・子に「あの時、なぜ彼は悲しんだんだろうね?」と質問する
・原因と結果の組み合わせを教える。(叩かれたら、悲しい等)
・これらは共感力を育むことにも資する - 何が必要か一緒に考える
子供を慰めるとき、ただ聞くだけでなく、泣き止むためには何が必要か一緒に考える。 - 子が何かを欲したとき、要望を口にしたことを尊重する
例えばおもちゃを欲しがった時に、単にそれを「だめ!」と否定するのではなく、「今日はお金がないから、お誕生日の時に買おうね」などと、一緒に楽しむ形でくみ取る。 - 感情の表現方法を教える
穏やかな感情表現の方法としてよいことは「話すこと」など。すべての感情は表現の場が必要であるが、他者や環境を傷つける方法はよくない。 - 褒める、褒める、褒める!
子が自分の感情を適切に表現できたときに、逃さずちゃんと褒めること。
2.講義で出た質問
- (自国の文化とは異なるが、)感情を積極的に表現していくべきという考え方は、アメリカ国内で一般的なものなのか?
- アメリカでも20年ほど前は、感情を表現することは一般的ではなかった。感情を表出し、マネジメントする方法を教えようとする傾向は、より一般化してきており、学校教育でも取り入れられている。
★感想
- 感情マネジメントについても、これまであまり意識せずに過ごしてきたので、大変印象的でした。我が子にも「泣いちゃダメ」と育ててきたし、自分もそう言われて育ってきたからです。
- 共感性の講義でも感じましたが、子供には感情表現の権利があることを受け止めた上で、その表現方法を教えてあげるんですね。
- 「親が会話を支配しない」ことも重要と思いました。急いでいる時など、子供の発言を傾聴できないことは多々あります。やはり子育てには、十分な時間と辛抱強さが必要のようです。