アメリカでの主婦生活を淡々と記録するブログ

アメリカ生活の備忘録。育児の思い出記録が中心です。慣れない環境で頑張って生活していますが、喉元過ぎれば自分でも「何を頑張ってきたか」忘れてしまうので、アメリカで頑張って来たことや悩み事、楽しかった思い出の備忘録として書いています。

MoMA(ニューヨーク近代美術館)で見た作品たちを羅列する

ずっとゴッホの星月夜が見たかった…念願の訪問!

ずっと行きたかったMoMaですが、子供が5歳&ほぼ4歳ということで、勇気を出してチャレンジしてみました。素晴らしい作品たちを拝んで帰ってきました。
5歳の息子は楽しんでみることができましたが、3歳(ほぼ4歳)の娘は退屈になったようで、カフェでほとんど休憩していました。

<目次>

1.ゴッホ

(1)星月夜(The Starry Night

ゴッホゴーギャンとの死別の後、自身の耳を切り落とした直後に描いた作品。
吸い込まれるような不思議な魅力のある作品でした。
MoMAの中でも最も人が集まっていました。

子供たちはまだ美術館には早い年齢なので、とにかく星月夜だけ理解させようと、こちらの絵本で予習をしていきました。ケイティが星月夜の絵画の中に入り、他の美術作品内の登場人物と協力して、絵から逃げ出した星を捕まえるストーリーです。

同じくこの絵本にある、ゴッホの「オリーブの木」は、現在MoMAでは公開されていませんでした。

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(2)郵便配達夫ジョゼフ・ルーランの肖像(The Portrait of Joseph Roulin)

2.ポール・シニャック

(1)フェリックス・フェネオンの肖像(Portrait of M. Félix Fénéon)

華やかな点描画でした。
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3.スーラ

(1)オンフルールの夕暮れ(Evening,Honfluer)
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4.パブロ=ピカソ

(1)アヴィニョンの娘たち(The Young Ladies of Avignon)

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(2)馬を引く少年(Boy Leading a Horse)

MoMAには本当にピカソの作品がたくさんあったので、ピカソについて予習すべきだったと後悔しました。
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(3)納骨堂(The Charnel House)

未完の反戦絵画で「なんとなく『ゲルニカ』ににているなぁ」と目にとめたこちらは、のちに調べると、こちらも「ゲルニカ」と同様、反戦絵画だということを知りました。

ナチスによるホロコースト虐殺を扱って描いたものだそうです。

5.シャガール

(1)私と村(I and the village)

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6.マティス

(1)ダンス(Dance

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7.モネ

(1)睡蓮(Water Lilies)

連作で世界中にある「睡蓮」については、ワシントンDCのナショナルギャラリーでも見たことがありましたが、MoMaの睡蓮はサイズも大きく、引き込まれる美しさでした。ナショナルギャラリーの睡蓮とは構図が全く異なり、橋ではなく睡蓮そのものの美しさを表現しており、色合いも温かいものでした。

 

8.ダリ

(1)The little Theater

写真にとると一般的な絵画のようですが、奥行きのある立体作品になっています。こちらに限らず、ダリの絵は空の水色が美しいのでとても好きです。小さく繊細な作品でした。

(2)懐古的女性胸像(Retrospective Bust of a Woman

子供たちとの議論が盛り上がった作品。頭にフランスパン。なのに、パンよりも口元にたかる蟻。よく見ると怖い模様の首輪。

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(3)記憶の固執The Persistence of Memory

今回、とても楽しみにしていた作品がこちらでした。子供のころに教科書で見て、非現実的な世界観に引き込まれたことを覚えています。小さく繊細な、美しい作品でした。
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9.ポロック

(1)One:Number 31

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10.ローコ

(1)No.3/No.13

元々現在アートは少し私には難しくて、時代背景などのわかりやすい古典のほうが好きなのですが・・・5歳の息子のお気に入りはこちらでした。
「これはどうしてこの色なんだろう」など、5歳児なりに芸術作品に興味を持ってみていたように思います。私が失ってしまった感性が、息子にはまだある気がしました。
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11.エルズワース・ケリー

(1)Colors for a Large wall

息子が「これも大好き。最高」と言っていた一枚。
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12.フェイス・リングゴールド

(1)One on One

1960年代後半に、ニュージャージー州ニューアーク等複数の地域社会で、黒人居住区で警察と市民の対立から暴動が発生していた様子を描いたもの。警察の暴力によって引き起こされた同様の暴動はアメリカ全土の多くの地で発生し混乱を生んでおり、当時のアメリカ社会を描いた作品と言える。
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13.ンカンガ

(1)Tied to the other Side

着物の帯のような、美しい刺繡作品(ただしサイズが特大)。これも私は全く知りませんでしたが、息子のお気に入りで、見た瞬間に「うわぁ~!」と感嘆の声を上げて駆け寄りました。生命の終わりと始まりを表現しているそうで、2021年の作品だそうです。
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14.ウォーホル

(1)Gold Marilyn Monroe

MoMAと言えば!のアンディ・ウォーホル作品も見ることができました。芸術の大量複製や大衆化、という社会の変化に気づき、それを見える化した作品と理解しています。やっぱり、社会の変化に敏感になり、それを最初に表現できることって偉大ですね。これはアートにかぎらず、どの分野でもそうだと感じます。表現手法も、絵画に限らず、言語や記事でもそうですが・・・。まだ誰も表現したことがないことを形にする機会は、案外誰にとってもある機会なんじゃないかと思います。

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(2)Campbell’s Soup Cans

よく見るとすべての缶の柄が少しずつ違います。f:id:nazekadcniimasu:20240320022930j:image


15.おまけ:MoMA付近のフレンチビストロ

徒歩10分以内の場所に、La Bonne Soupeというフレンチビストロがあったので、そこでディナーにしました。プリフィクスコース(前菜+メイン+デザート)が$58ということで、そこそこ良心的。子供を連れて行っても優しくしていただきました。オニオングラタンスープがとても美味しくて感激しました。

labonnenyc.com

 

Boeuf Bourguignon

French Onion Soup

Creme Brulee







元明石市長の泉房穂さんのインタビュー記事を呼んで涙が出た

SNSで流れてきた記事を呼んでいたら、涙が出ました。

元明石市長の泉さんは、障害のある弟さんがいらっしゃるんですね。

周囲の人はみんないい人で、誰も悪い人ではないのに、

障碍者」というマイノリティから見た社会はとても冷たい

その怒りや悔しさが、泉さんのパワーとなった、、という話でした。

shuchi.php.co.jp

 

(才能を)「半分返しなさい」というお母様の言葉

なかでも、印象的なのが、この言葉でした。

障害のある弟さんに対し、泉さんは勉強も運動も、何をやらせても一番。

そういう状況で、お母様が

「一人前でよかったのに、どうして弟の分も持って行ってしまったの。(才能を)半分返しなさい」

という言葉をかけたそうです。

親の代わりに毎日弟を送迎するなど、献身的に弟を支えている兄に対し、かなり残酷な言葉だなと思います。

実際、泉さんも、勉強ができても罪悪感を感じたし、将来は弟の分まで稼いでいくことが使命のように感じたと書いてあります。

 

何が子供のエンジンになるかわからない

このお母様の言葉は、子育ての声掛けとして正解ではないような気もしますが、泉さんの心のエンジンになったことは間違いないようです。

このことが、自分の最近の子育ての悩みとつながっているように思えました

子育てをしていると、できるだけ子供の周囲の環境を整えたくなることがあります。

・環境を選ぶ(学区の良いエリアに住む、私立の学校を受験するなど)

・子供の苦手分野を先回りしてフォローする(先生ウケが悪いので、ペーパーテストの比重の高い中学受験を勧めるなど)

個人的には、子供時代に「悔しい気持ち」「自分ではどうしようもないハードルを乗り越えた(挑んだ)経験」などが、心のエンジンになる気がしているのです。

 

「手に入らなくて悔しかったもの」が人生に影響する?

私自身もそうですし、自分の周囲では「手に入らなくて悔しかったもの」が進路選択に影響しているケースが多いです。

この泉さんの記事も典型的にそうで、何でもできる優秀な泉さんでありながらも、「マイノリティに優しい社会」が手に入らず悔しい思いをされたのが原動力なんですね。

子供たちを育てていく上で、「課題を先に避けて」あげて、得意なことをもっと高めるためにエネルギーを注ぐことも、ひとつのスタイルとして良いとは思いますが

個人的には、手に入らないものに対して「悔しい思いをすること」も、大切にしていきたいと思っています。

この「悔しさ」とは、試験やスポーツのようなゲーム空間ではなく、泉さんのように、実社会に対して悔しさや理不尽を感じる、そういうイメージです。

若いうちに、社会の理不尽に疑問を持つきっかけがあること。すぐにはうまくいかず、悔しさを感じること。社会を変えるためには、もっと学ぶ必要があると感じること。

もはや、親が狙って経験させてあげられるものでもないので、「小さいうちから、多様な人と関わって刺激を受ける」ことくらいかな、と思います。

 

自分の子育て方針がちょっと見えてきた

もちろん「とにかく優秀な人に囲まれて切磋琢磨することが楽しい、それが心のエンジンになる」という人もいらっしゃると思います。その場合は、どんどん子供の環境を親が手入れして整備してあげるのも正解だと思います。

私は「自分が手に入らず悔しい思いをしたものを、次世代に与えてあげたい」という泉さんのような考えの方が、結構好きで・・・

つまり、どういう世界観が好きかは、趣味の世界ですね。情報が多くて、つい他の人と同じ方針で決めていきたくもありますが、できたら毎回、ひとつひとつ自分の考えを整理しながら進めていきたいです。

 

良い記事でした。

 

人種差別とは、オバケのようなもの。見える人には見える、見えない人には見えない

今年のオスカーの助演男優賞の授賞式動画を見ました

ロバートダウニーJrが、昨年同賞のキーホイクァンからトロフィーを受け取るときに、白人のダウニーJrが、アジア人のキーをガッツリ無視した感じでトロフィーをもぎ取り、他の人とだけグータッチなどをしている動画を見ました。

ネット上では、これがアジア人差別だと物議を醸していました。
これが、アメリカ生活で感じる心のモヤモヤとすごく近い気がしました。

これまでのアメリカ生活について、人種問題への考えの変化を記載します。

<目次>

1.動画を見た感想:これアメリカでよくあるやつでは?

初めて動画を見たときに「え?これって人種差別なの?」と思いました。

なぜなら、こういう光景はアメリカでよくあるからです。
人種差別のイメージって、「釣り目のポーズをされる」「しつこくニーハオって言われてからかわれる」的なイメージがありましたが、そういうことをする人って(少なくても私の生活圏内には)全くいません。

むしろこの「いるのに、空気のような扱いを受ける」ことの方は、あるかもしれません。でもこれが差別だということに気づいていませんでした。この、オスカーの動画の炎上をきっかけに、これが差別だと知ったのです

 

2.人種にまつわるエピソード集

以下、アメリカ生活1年8か月、人種関係で違和感のあったエピソードをかき集めてみます。私が住むワシントンDC郊外は、わりと都会で多国籍な環境のため、アメリカ全体からすれば、人種差別が発生しにくい環境だと思います。

そのうえで、ここでも人種差別は「ある」んだろうなと思いますが、あったとしても「あまり気にならない」というような感覚です。

 

(1)引っ越し会社からいただいた、アメリカ生活パンフレット

大手引っ越し会社から、「アメリカ生活の手引き」のような冊子をいただきました。
原文は忘れましたが「人種間で生活面や経済面で格差がある」「白人は強固なコミュニティを形成しており、容易に入ることはできない」と書いてありました。

 

(2)公園で出会った白人のお父さん

公園で出会った知らないお父さん(白人)が、女の子と遊んでいました。

その女の子が、明らかにうちの子供たちと一緒に遊びたがっていて、何度もこっちに来ていましたが、お父さんは嫌そうでした。さりげなく他の遊びに誘導していましたが、3回目くらいで、強制的に移動させてしまいました。

「私たちの遊び方のお行儀が悪かったかな?」「あの親子、コロナの外出自粛期間なのかな?」と思いました。

「差別された!と明確には断言しづらいが、ちょっと嫌な感じ」の、初めてのパターンでした

 

(3)「あなたの幼稚園は、白人主義のところらしいよ」という口コミ

まだ現在の幼稚園に入園する前の話です。公園で知り合った日本人のママさんに「あなたの幼稚園って白人主義って聞いたよ」と言われました。
白人で、日本人(アジア人?)は自宅に招かない主義の方がいるそうで、そういうケースでは、よくわからない理由をつけて、誕生会なども呼ばれないということでした。

「○○さんから聞いた話だよ」と、実際に通っているママさんの名前もついた噂話だったので、なかなかリアルに感じました。

 

(4)先輩ママに聞いてみた

噂の出元の「○○さん」ではないですが、幼稚園の入園後に、仲良くなった日本人の先輩ママに、(3)の話について聞いてみました。

これが人種差別だ、と確信に至った経験はないけど、たまに、白人で冷たい人はいる。白人の親子(A親子)とプレイデートをしたときに、ママがこちらに全く関心を示してくれずに、ずっとスマホを見ていた」とのことでした。

 

(5)そういえば、誰も私に話しかけてこないなぁ

幼稚園に入る前後で(3)(4)を聞き、少し身構えましたが、実際は温かい方の方が多く、人種に関するアレコレを忘れたまま1年ほど過ぎました。

2年目の新学期冒頭、新学期で初めての誕生会へのお呼ばれの時。

新学期である程度、保護者のメンバーもシャッフルされたので、保護者同士の顔合わせのような雰囲気もあった場でした。

ある程度いろいろな方とお話ししましたが、中盤で「あれ、そういえば、私っていつも自分から話しかけている。誰も、向こうから私に話しかけてくれない」と気が付きました。

ロバートダウニーJrの授賞式の動画のSNSコメントに「アジア人は透明人間扱い」というコメントがついていましたが、この日の私は確かに透明人間のようだったと思います

 

3.それでも、人種差別はあまり気になりません

(1)人種を全く気にしない人の方が多い

最初に身構えて入った幼稚園でしたが、人種差別の恐怖をすぐに忘れることができたのは、息子に初めてできたアメリカ人の友達が、白人だったことも大きいように思います。日本のことに興味を持ってくれたし、アメリカのこともいろいろ教わりました。

それと、アジア系アメリカ人(2世、3世)や、南米からの移民も多数いて、私が白人だと思っていた方も、実は白人じゃなかった、というパターンもありました。
白人に限定したお付き合いをしていたら、この街では逆にマイノリティになる・・・・そういう多国籍都市に住んでいます。

(2)「子供同士の仲の良さ」問題でもある

子供の英語力が上がるにつれ、子供が自分で学校内でお友達を作ってくるようになりました。すると、私たち親子もどんどんプレイデートに誘われるようになりました。1年目は敬遠していたママも、子供たちが友達になると、実はとてもフレンドリーな方だということが判明したりしました

子供がそれぞれ、自宅でうちの子供たちの話をしているようで「あなたが○○(息子の名前)のママね!いつも話を聞いているよ。今度プレイデートしない?」的に、興味をもってもらえるようになったのです。

 

振り返ると、上述2(5)の、年度初めのバースデーパーティで透明人間化した件も、子供同士で既に仲良し関係があり、その親同士で話していたと推測します

うちの子供はこのとき、まだ英語力が少し足りなくて、新学期に新しい友達を作れずにいました。

なので、私たち親子を避けていたということはなく、「ただ自分の子供から日頃話をよく聞いている子のママに、やっと挨拶できる機会」ということで、仲良し同士で夢中に話せる場・・・そういう日に、私たち親子にはその相手がいなかった、というだけの話でした。

ただ「あれ?これってアジア人だからかな・・・(涙)」という逡巡は、決して白人の方は抱えることのない感覚だと思いました。

 

(3)それなりに友人がいる

もしかしたら「アジア人の親子とは親しくなりたくない」という白人家庭も実際にいるのかもしれません。仮にいたとしても、「そうじゃない」親子と仲良くする方針で、それなりに楽しくやっているので、気にならなくなりました。

(4)人種差別問題は、英語ができるようになってからが本番

我が家の英語力で言うと、何か嫌な思いをしたとしても、「アジア人であるから」以前に「英語力がないからかな」と先に思います。実際、子供たちはともかく、私の話は、ネイティブのママにとってはつまらないだろうと思うからです。
残念ながら、自分は人種差別を語れる土台に立てていないと思っています

 

4.心残りなこと、不安なことがあるとすれば

(1)子供が仲良くなりたいお友達が、白人だった時

ひとつだけ心残りがあるとすれば。

まだ息子が英語ができなかったときに、2人目のネイティブのお友達を作ってきました。これが前述2(4)の、アジア人に冷たいと噂のママ、Aさんの子でした
プレイデートを申し込めば、子供同士は普通に遊べるし、息子にとってもハッピーであるとわかっていましたが、Aさんが怖くて申し込めませんでした。
(その後、Aさんはアジア系にもとてもフレンドリーな方であることがわかりましたが、一歩踏み込んだ関係になると、やっぱりアジア系への敬意は少し足りない方であると聞きます)

 

(2)バースデーパーティに誰も来なかったらどうしよう

日本人の自宅や、誕生会に来たくない白人もいるのでは?という不安がずっとあります
また「別の子の誕生会と重なったとき、こちら側に参加してくれる子はまずいないのでは?」という感覚があります。
正確には、人種問題だけでなく、英語力の問題も含めて「自分の子供は、あまりクラスの中でも人気者ではないだろう」という感覚です。
(子供自身はそう思っていないようで、それが強みでもあります)

(3)子供同士が、人種差別をしあう年齢になったら?

我が家の場合は、子供が子供ならではの力で、人種問題を解決してくれました
仮に、心の中でアジア人が好きじゃないにしても、子供の友達家族であれば、アメリカ人は最大級のおもてなしをしてくれます。
でも、子供同士も差別をし合うような年齢になったら、状況はよりシビアだと思います
アメリカで子供を成人まで育てた日本人の奥様が「日本人なんて、白人の視界には全く入っていないのよ。いじめる、とかそういうことはないけれど、本当に視界に入っていないの」とおっしゃっていたことが印象的です。
子供たちが多感な年齢で、もう一度駐在の打診があったら。。。この点で深く悩むと思います。

5.人種差別というオバケ

(1)見える人には見える

私は自分が幼稚園児の頃に、アメリカの別地域に住んでいました。

動物園に行ったときに「サルがサルを見てる!」とサル園の前で言われた話を聞かされてきましたので、人種差別といえば、こういう暴言系をイメージしていました。

 

実際に今回アメリカで生活してみて、身近で「差別よね」なんて言われているのは「ちょっと嫌な感じだけど、これって差別なの?」という、ジワジワ系差別です。

英語力も関係していて、英語ができなければ、差別に気が付きません。

これはオバケのようなもので・・・同じ経験をしても、全く気にしない人もいれば、すごく気にする人もいると思います。
アメリカ生活が長くて、いろいろ経験されている方は、霊感のアンテナが研ぎ澄まされているかもしれませんが、私なんかは気づかずスルーしていることもあると思います。

 

(2)日本人同士でもあるよね

今回人種差別の話でしたが、こういうのは日本人同士でもあると思います。
ちょっとボスっぽい日本人の奥様がいたときに、あるママが「ボス奥様は、私には挨拶をしないし、みんなで話しているときも絶対に私には話題を振らないんだよね」と言っていました。

こういうこともあるので、私はこの「透明人間扱い」が、人種差別と言っていいものだと、知りませんでした

 

(3)オバケが見えたら「見えました!」と指摘していい

今回のオスカー授賞式の炎上で、興味深いと感じた引用RPは「差別されたと思ったら、抗議しないといけない」というものでした。

透明人間扱いを受けたら「あなたはそれを差別と思っていないかもしれないけど、受け手は差別だと感じることがあるから、やめたほうがいい」と相手に伝えましょう、いうものです。

自分が「オバケ見えた!!」と思ったら、「オバケはいる」ということに自信をもっていいし、退治しに行っていいんですね。

 

超心配性の私が、アメリカ式バースデーパーティをしました

娘の学校のお友達を呼んで、アメリカ式の誕生会を開催しました。私の性格が心配性&慎重すぎて、「楽しんで準備しました!」とは言えず、「苦しみながら準備しました」という感じでしたが、準備模様(根回しとその結果、新たな発見など)を振り返ります。

<目次>

1.心配その① ゲストが集まらなかったらどうしよう【開催2か月前~1か月前】

(1)アメリカ人、パーティめっちゃ断る

これが最大の不安でした。

eviteというネット招待状サービスを使ったパーティーだと、不参加のゲストの回答も、みんなが見ることができます。
他のお友達の誕生会でも、特に理由を示さずに「呼んでくれてありがとう!でもパーティには行けないんだ。ハッピーバースデー!」みたいな爽やかあっさり不参加が多いのです。パーティーが多すぎるので、取捨選択がシビアですね。

これがアメリカの文化と思いましたが、繊細な私は心がざわついていました。理由もなく断られたら傷つきます。

私の子供は、無邪気に「お友達みーんなよんで、楽しいパーティーをしたい★」というノリで、誘えばみんな来てくれると思っているのです・・・。

 

(2)対策:人と違う企画を立てる、多めにお友達を呼ぶ、固定客を固める

私が性格的にかなり根回しオバケなので、これに対しては様々な対策をしました。

  • 特に仲良しのお友達の日程を先に確保
    • まず開催前に、特に仲良しのお友達4人に日程の裏取りをして、必ず4家庭は集まる日取りであることを確認してから、ほか多数のお友達に招待状を出しました。最低4家庭来ていただければ、パーティとして体を為すと思ったので。
    • 子供に「みんな用事があるから、誘っても半分くらいしか来れる子はいないと思うけど、気にしないでね」と伝えて、予防線を張りました。
  • 多めにお友達を呼ぶ
    • 個別に日程確保した4家庭を除き、残りは半分くらい参加してくれるだろう、という見込みで、椅子の数ギリギリ最大限の数のお友達を招待しました。
    • 招待数がそもそも定員上限ギリ、ということで、兄弟同伴はNGにしました。
    • うちの娘と特段仲が良くなくても、「○○ちゃんが来るなら、私も行く!」という、子供同士の連鎖反応を期待しました。
  • 人と違う企画を立てる
    • 一般的には室内プレイグラウンドの誕生会パックを使用することが多いですが、近所の会場は他のお友達のパーティで使い尽くされていて、興味を持ってもらえない可能性があると感じました。
    • 今年のクラスでまだあまりやっていない(だろう)、ディズニープリンセスを自宅に呼ぶ形式の誕生会を選びました。(この企画のため、男の子の友人を呼ぶことを諦めました)

(3)結果:思ったより参加率が高かった(嬉しい・・・!)

  • 椅子の数の上限である12人を招待して、10人来てくれました。
  • 1名は、やっぱりアメリカあるある「招待ありがとう!でも行けないよ♪」という謎理由の爽やか欠席、もう1名は当日の体調不良でした。

2.心配その② 大事な予約が取れていなかったらどうしよう【開催2週間前】

アメリカは様々な手続きが本当に信用できなくて、こちらがしっかり手続きしても、謎のミスが発生します。特に重要な下記の項目については、入念に確認しました。

  • 会場の予約(自宅マンションの共有スペース)
    • 3回くらい事前確認して、うち2回は忘れられていました。
    • 基本的に、担当者間で業務を引き継ぐ習慣がないので、話していて感覚的に「あ、これ2人以上関わってる」と感じたら、新しい担当者にも確認に行く必要がありました。
    • 数週間先のtodoについて「メモを残す」ということも難しいようなので、メモを取っている様子があったら「あ、ダメだな」と思い、同じメモを自分で作り、数週間後に自分で確認に行きました。(やっぱり忘れられていました)
  • ディズニープリンセス
    • うちのマンションにはゲストパーキングがなく、徒歩2分の公営駐車場を使用する必要がありましたが、プリンセス役の女優さんがこのミッションをこなせるか不安で、パーキングのURLを事前に送りました。
    • 実際「駐車場が見つからない」という理由で、90分契約のうち15分遅刻でした。
    • こんな感じで、少しでも工程が複雑になると、こなせなくなる人が続出するアメリカ。(ゲストの方は、駐車場問題もさらりとこなしておられました。できる人はできるんですが、細かい作業ができるかどうかについては、本当に格差が大きい。。。)
  • 誕生日カップケーキ
    • ウェブサイトのポンコツが多いアメリカップケーキ屋のオンライン注文も、エラーが発生して、注文できているのか、いないのかわからない状態になりました。
    • 結局、お店に出向いて、注文状況を確認してもらいました。ちなみにピザ屋のウェブサイトでも同じことが起こりました(こちらは電話で解決)。

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不安神経症の私には、アメリカでイベントの準備をすることがストレスすぎましたアメリカにて、仕事で大きなイベントなど準備をされている方を心から尊敬します。

 

3.悩み:パーティ中、上の子をどうするか

今回はイベントの方向性を女子に振り切ったので、上の子(男の子)をどうするか悩みました。結果的に、ゲストのうち2人だけ男の子(とても仲良しの日本人のファミリー)を招待して、男の子はプリンセスイベントに参加せずに、おもちゃエリアでプレイデートをしてもらいました。

男の子たちには、恐竜の卵を砕くおもちゃを用意しましたが、案外これが女子にも人気で、みんな必死で卵を掘っていました。

 

4.発見① 誕生会には、仲良しの友人を全員呼べるわけではない

自宅開催の誕生会は、人数にフレキシブルな印象がありましたが、実際は椅子の数が少なく、定員はシビアでした。大きめのパーティなら、室内プレイグラウンドの方が人を呼びやすいと思いました。

娘に「誰を呼びたい?」と聞いても、「みーんな呼びたい!」「○○と、△△と・・・(結局ほとんど女子全員の名前)」という感じで、あまり頼りにならない回答。

結局、日常会話や他のバースデー会での遭遇状況から子供たちのグループ関係を推理して、親がかなりアシストを入れて招待状を作りました。

また今回は、企画を女子向けに尖らせるために男子の招待を諦めました

それと、招待状発送から当日までの間に1か月くらいあるので、その間に、娘には何人か新しい友達ができたようです。しかしその時には部屋が満席だったので、新しいお友達は招待できませんでした。

 

5.発見② アメリカ人は、実はメールチェックがマメ

主語が大きいかもしれませんが、アメリカでは本当にメールが返ってこない・・・ので、自分の中では「アメリカ人はメールを読まない」という仮説がありました。

しかし今回、招待状アプリには開封確認機能がついていたわけですが、みなさん開封の早いこと。そして興味があれば、返信も早い!

アメリカの方は「興味のないメールには返信しない」という方が正しいのかもしれません。

 

6.発見③ 5歳だと、既にドロップオフできる子供もいる

当日いきなり「ドロップオフしていい~?」という質問があり、結局ドロップオフの子が2名いました。ホスト業務的には、ドロップオフが圧倒的に楽なので、ありがたかったです。

そういえば、これまで招待された他のパーティでは「親も同伴してください」「私たちは、保護者同士の会話も楽しみにしています」という指定のあるものもありました。

 

7.発見④ プレゼントには、案外ギフトレシートが入っていない

今回のゲストはほとんどがアメリカ育ちのネイティブ家庭でしたが、ほとんどギフトレシートが入っていなくて驚きました

元々返品する気がなかったので問題ないのですが、海外在住者のインスタやブログで勉強して、毎回ギフトレシートを入れていた自分が、実は少数派だったことに驚きました。今回もギフトレシートを入れてくれていたのは、他国からの移住組のお友達でした。
今回たまたまでしょうか??この謎は、息子の誕生会まで持ち越しです。

 

8.反省:写真がほとんど撮れなかった

会場設営も本当にかわいくできたと思うし、とっても気に入っていた、娘のバースデー会。しかしバタバタしすぎて、気づけば写真がほとんど残っていません。

開始1時間前に会場入りしましたが、設営時間が足りず、装飾完成した瞬間に最初のゲストが来てしまいました。以降、ずっと誰かの準備をしていたり、人と話していたりで、写真には集中できませんでした。

夫か友人に写真係をお願いすればよかった・・・・

特に、バーデ―ソングの動画を誰も撮っていなかったことと、きれいにセットした直後の会場の写真がないこと、最後の集合写真がみんなプリンセスの周りにダンゴになって集まっていてあまりきれいでないことが心残りです。

結局:開催できてよかった。ゲストに感謝

英語が苦手なので、本当は日本人のお友達で開催したかったバースデーパーティ。しかし、よく考えたら娘のお友達はほとんどがアメリカ人だったので、日本人の子供でパーティを構成することが困難でした。

本当にプレッシャーで、英語の先生からも「あなたみたいな心配性の人は、無理してパーティしなくても大丈夫なんだよ、アメリカ人でもパーティしない人もいるんだよ」と逆に心配されるぐらいでしたが、、、

 

パーティ前日、娘がベッドの中で「フフッ!明日が楽しみだな~」と、こらえきれずニコニコしながら眠るのを見て、企画してよかったな~と思いました。

また、英語ゼロで渡米した娘にとっては、異国の地でたくさんお友達ができたことを感じることができる機会でもあったので、大変だったけど、準備してよかったと思いました。

 

さぁ次は、息子のパーティの準備です・・・・

ワシントンDCの思い出(2024年2月)

実は細かいイベントの多い2月

アメリカ全体では「何もない時期」と言われることの多い2月ですが、実は細かいイベントが多いことを知った、アメリカ生活2年目。日本の祝日と合わせると、季節性のイベントがたくさんで忙しい月でした。

<目次>

★バレンタイン用キットで手作りしてみた

寒い日のおうち時間に、トレジョのチョコキットを使って親子でお菓子を作りました。

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★Groundhog Day(2月2日)

アメリカとカナダの風習で、このGroundhogという小動物が巣穴から体を出したときの影の長さを見て、春の近さを占う天気占いの日なのだそうです。

また邦題「恋はデジャヴュ」という映画の原題がこのGroundhog dayらしく、アメリカ人のママ友から「この映画をぜひ見て!吹き替えじゃなくて英語版で見て!!」とおすすめいただきましたが、私の英語力ではどうかな・・・字幕版かな。

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amview.japan.usembassy.gov

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アメリカのお正月料理を習う

お料理教室にて、アメリカのお正月料理を習いました。

nazekadcniimasu.hatenablog.com


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マルディグラのパレード

アメリカ南部地域で盛んな、フランス起源の謝肉祭「マルディグラ」のパレードを見ました。

nazekadcniimasu.hatenablog.com

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★Lunar New Year(旧正月)のパレード

DCのチャイナタウンで開催された、旧正月のパレードを見に行きました。

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★バレンタインのカードづくり

アメリカではバレンタインはお友達とカードやおもちゃ、お菓子を交換する日です。子供たちの学校ではおもちゃとお菓子が禁止で、カードのみ交換というルールでした。現地校と日本人学校、×きょうだい2人分・・・ということで、計100個近い手作りカードを作成しました。

裏面に貼ったハートも100個近く・・・しかし何より、カードを60枚描いた息子、40枚描いた娘が、がんばった賞でした。学校内のデコレーションがかわいかったです。


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★日米クッキング:肉まんを作ってみた

日本人のママ友で、お料理の上手な方がいらっしゃるので、いつか一緒にお料理してみたいと思っていました。同じくお料理上手なアメリカ人のママ友がいるので、みんなで一緒に日本食づくりにチャレンジしました。

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★President Dayのイベントに行きました

アメリカの偉大な大統領の誕生日のある2月に、その偉業を振り返るPresident day。National Portrait Galleryで開催されていた工作のイベントに行きました。

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★ハエトリソウを育て始めました

トレジョに、なんとハエトリソウが売っていた!ということで、その生態を研究しながら育てています。

  • ハエは必須ではない。ハエ以外にも、アリやチーズも食べるが、栄養過多になると消化不良を起こして枯れてしまうので、無理にえさをあげる必要はない。
  • 水と日光だけでいきていける。水は多めに必要で、腐葉土の湿気を保つために腰水という余分な水を蓄えておく。
  • ハサミの中にある三本の毛(感覚毛)に触れると、ハサミを閉じる仕組み。やりすぎると疲れて枯れる。

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★オカメチェリー開花

日本の女性のおしとやかさをイメージして「オカメ」と名のついた早咲き交配種のオカメチェリーさんが開花しました。昨年はアメリカ初めての春で、このオカメチェリーを見たときに、長い長い冬が終わった気がしてとても嬉しかったことを覚えています。

今年はアメリカ2回目の冬&春で、なんとなく楽しみ方もわかってきたので、冬もそう長いと感じませんでした。

仲良しのお友達と、今年もオカメチェリーの前で写真を撮り、成長の比較写真ができました。
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★ひたすらお友達と遊ぶ

お友達のお家なので、写真の掲載がないのですが、、、

あれ?2月は何をしていたんだっけ?と思うと、子供の学校のお友達と、仲が深まった時期だったように思います。そしてたまたまですが、2月はアメリカ以外にルーツを持つお友達ともご縁が深まることが多く、話しているだけで新しい発見が多く、とても楽しかったです。こういう日常もアメリカ生活の楽しみの1つですが、あまり写真を残さない日もあるので、思い出として書き残します。

  • イランのお友達のバースデーパーティに参加
  • アメリカのお友達と、学校帰りにレモネードを飲みに行く。帰り道に遊びながら帰るものの、レモネードの飲みすぎで、子供が全員トイレに行きたくなり、慌ててダッシュで帰る。
  • イギリス育ちのパキスタン人(本人のアイデンティティはどちらにあるんだろう?記憶と言語はほぼイギリスのようだった)とプレイデート
  • 中国のお友達、韓国のお友達、アメリカのお友達が大集合した巨大プレイデート(子供7人いた。こんなに収容できる自宅も、ママのキャパもすごい。あと、ポケモンカード流行ってて驚いた)
  • 台湾とアメリカのハーフのお友達とプレイデート(やはりアジア系は共通の話題が多くて落ち着く)

私の英語力が足りない:プレイデートでの、親の雑談力について

本当にありがたいことに、子供たちも学校で順調にお友達を作っているようで、週末にたくさん誕生会やプレイデートの予定が入るようになりました。

子供たちと遊んでくれるお友達がいるのは、とてもとてもありがたいことですが、私の英語力が追い付かなくて辛いことがあります。
このことについて英語の先生に相談したところ、いいアドバイスをいただいたのでメモします。

<目次>

1.公園遊びとプレイデートの違い:英語力的に辛い理由

学校の帰りに、学校内の敷地や公園に寄って帰ることがあります。この場合もママ友と雑談が始まります。

しかし私有地ではない場所でやっているので、親は子供をしっかり見ている必要があり、子供と一緒に遊ぶような形になります。

子供の監視メインでやっているので、会話も片手間な感じで話題も浅くて簡単です

そもそもそこまで長時間、公園にとどまることもないので、長くても1時間程度で解散になります。

一方プレイデートとは、プライベートの時間に約束を取り付けて、場所を変えて集合して遊ぶことです。だいたい、お友達のご自宅にお呼ばれすることが多いです。

この場合、お家の敷地内に子供を自由に解き放つ+家が広すぎて子供が見えない(見えなくても気にしない)ので、大人は大人だけでまったりお喋りが始まります。

こうなると長いし(2~3時間)、話題も多岐にわたるので、英会話的に大変なのです。

 

2.ノンネイティブの私は基本的に「中身を知っていることしか話せない」

(1)「この話、全然わからないぞ!」という場面に出会うことがある

ちょうどオンライン英会話でも、日米の確定申告の仕組みの違いについて話しているときに、トピックが難しすぎて、私がついていけないことがありました。

いい機会だと思い、先生に「日常生活でも、馴染みのないトピックが出た場合に、会話についていけないことがあるのですが」と相談してみました。

具体的には、ニュースや政治経済、アメリカの祝日や文化の説明などです。

 

(2)内容の理解と、英語力を区別して考える

まず大前提として、全く知らないものについて英語で話すことは、難易度が高いということを理解すること。「日本人同士の日本語の会話でも、そうでしょ?」と言われましたが、確かにそうです。

例えばニュースなど、ある程度スムーズに会話できるようになりたいトピックがあるなら、日頃から自分もアメリカのニュースを浅く広く見るようにすること。

これはなるほどと思いました。ニュースの話題が苦手なのは、英語力のせいではなく、そもそもアメリカのニュースを見ていないことが原因なのでは?ということでした。

 

(3)会話をスムーズに進めたいなら、自分の意見を言わない

これはライフハック的なアドバイスですが、アメリカ人は議論好きかつ意見が多様なので、苦手なトピックで躓きたくないなら、序盤は意見を言わずに様子見することをお勧めされました。「ああ~、知って!見た見た!」ぐらいで、相手の出方をうかがうとよいとのこと。意見が対立すると議論に発展し、ついていけない場面も増えるのでは?ということでした。

 

3.最近の英語の悩み①:文法(とくに時制、三単現)

この他、自分の最近の英語力について振り返ると。。

「文法は多少間違っていても通じる」と言われるアメリカ生活、それも確かにその通りだと思いますが、一周回って文法が気になるようになっています。

ひとくちに文法と言っても、SVOCの語順が乱れていたりすることや、単語の羅列のような喋り方になってしまうことは、確かに問題がない(意味を理解してもらえる)のですが、

時制が間違っていると、現在の話と過去の話を混同したまま聞き続けてしまったり、誤解したまま話が進んでしまうので厄介です。

あと、会話量が増えてくると、三単現の間違いが増えているのが自分でもわかって、話していてちょっと恥ずかしいです。

 

4.最近の英語の悩み②:話題が乏しい

大人同士で話すときは、もう少し複雑で面白いトピックを選ばなければいけないのでは?という気もするのですが、私が話すのは同じ話ばかり・・・(子供の話、学校の話、日本の話)

話すスピードが遅いこともそうですが、笑いのツボ?会話のテンポがずれている感じが、スベっている感じがして疲れるのです。

あぁ日本語だったらもっと面白い話ができるのにな、もう少し笑いをとりながら話せるのにな・・・と、英語の自分のつまらなさに耐えられません。これにすごく疲れる。

しかしこれは英語の先生からは「あなたは『日本人』という強力なコンテンツをもっているんだから、日本の話をしているだけで面白いよ!」と言われました。

英語は急には上手にならないので、自分の持っている話題に自信を持つ方が近道かもしれません。

 

5.最近の英語の悩み③:翻訳ソフトを使っていてはメールが追いつかない

これまで①自分で英文を書く②文法ソフトのgramarryで文法ミスチェック③翻訳ソフトのdeepLで訳チェック、という三段階プロセスでテキストメールを返していましたが、テキスト量が増えてきて、これをやっていると一日中スマホに張り付いていないといけなくなってきました。

また、タイミングも「明日ウチこない?」的な感じで発生するので、予習もすることができなくなりました。

以前は、1週間くらい先に予定を入れて、発生しそうな会話をいくつかイメージトレーニング?して臨んでいたのですが、そのような準備もできず、丸腰で挑む場面ばかりになってしまいました。

 

6.子供のような自分に耐える

言語力とは、まさに精神年齢だなと思う今日この頃。

日本語だと年齢相当な30代の私も、英語だと幼稚園児のようです。でも英語を使う場面がどんどん出てくるので対策が追い付かず、幼稚園児のような30代のまま誰かと会話を続けなければいけない・・・。表現できない内面は、無いも同じです。
この悔しさは、言語学習者だれもが経験するのではないかと思います。

そして時間は有限。現在は帰国後の復職のための勉強(日本語)をしていて、あまり英語のインプットの時間がとれていません。アウトプットだけでは英語は伸びない。インプットの時間が必要・・・。復職の勉強やめて、英語の勉強したいな。

ちょっと状況を言語化して、メンタルを持ち直してみました。はぁ。

 

アメリカ現地校で、母の私が学んだこと:置かれた場所で咲かない

渡米当初は悩みの99%が「子供が現地校に馴染めるか」だった私ですが、現地校入学からおよそ1年半たち、気づけば我が子たちも「現地校(英語生活)に順応した!」とハッキリ言える状態になりました。

思ったよりも複雑で、親の私にとっても学びのある経験だったので、書き残します。

結論を先に言うと

  • 思っていた以上に「個性」は多様。そして強力。
  • 短所も、環境によっては長所に化ける(逆も然り)
  • 自分自身を理解し、主体的に環境を選ぶことが大事。合わない環境で我慢しない

という、よくビジネス本にかいてあることを実体験し、やっと心の底から納得したのです。

<目次>

 

 

1.アメリカ現地校(日本人多め)、およそ1年半経過

まず大前提として、私はアメリカの日本人街に住んでいます。ある程度人気の学校に通えば、概ね全てのクラスに複数人の日本人がいます

(人気というのは、「評判が特に良い学校」という意味ではなく、駅近・アパート暮らし・車ナシ生活…という、日本人っぽい生活習慣を選択すると、自ずと特定の学校に日本人が集まるのです。)

 

親も子も、日本人だけでグループを形成して生きていくことが可能な街に住んでいます。
(子の語学力、現地校慣れにおいては、この「周囲に日本語を話す人がいるか」ということが本当に大きな要素だと感じます)

さてここで、息子はPre-K~キンダー、娘は保育園の2歳クラス~Pre-K3と、いずれも日本人がたくさんいる学校で育っています。

1年目はひたすら日本人のグループで過ごしましたが、英語の理解が深まるにつれ、日本人以外の子供たちとも交流が深まり、現在は人種関係なくお友達が作れるようになりました。

(もっと早く馴染んだ子もいるだろうし、もっと上手に英語を話す子もいます。ただ我が家の場合は「毎日楽しく登園すること」を目標にしてきていて、それが達成できたのでヨシとしている、マイペースな事例になります。)

 

2.「子供の英語力」は奥が深い

では現在、お友達とどの程度英語を使っているかというと、単純なことばかり言っている気がします(実年齢相当の英語力ではないように思います)。

実際の語学力よりも、「相手の言っている英語がわかる」「言いたいことはだいたい英語で表現できる」と、子供自身が自分で納得できるかどうかが、ひとつのターニングポイントであったように思います。

うちの子供たちは、この「自己採点」が比較的甘いようで、間違えを臆さずに英語を話し始めました。子供によっては、この「自己採点」が厳しい子もいるようで、この場合、なかなか英語を発語できないそうです(と、現地校の先生が言っていました。)。

 

3.「あの子は英語ができる」とは?:4技能のバランスはそれぞれ

ペラペラと英語を話し、アメリカ人のお友達がたくさんいる子は「英語ができる」と言われる傾向にあります。
しかし、日頃全く英語を発さない子でも、先生の発言をかなり正確に聞き取っているケースもあり、英語の能力というのも、ぱっと見ではわからないものだと感じました。

正直なところ、渡米当初は、この「話せないけど聞き取りはできている」というコメントに半信半疑でした。それは学校生活のルーティンを慣れて覚えているだけでは?と思っていたからです。

先生の説明したこと(学校の授業、歴史や祝日などの文化的なものなど、日本人が知らないこと)を子供が自宅で説明することがありますが、全く英語を話さない子が、驚くほど内容を正確に報告する姿を、実際に何度も見ました。
逆にペラペラ英語を話す子が、先生の説明はよく理解していないという話も聞いたことがあります。
同じ環境で過ごしても、4技能のうち、どれが伸びるかは子供によって違いがありそうだ、と感じるようになりました。

また、幼児の英語力は維持が難しいので、スピーキングがない子でも、リーディングが得意であれば、帰国後の英語が維持しやすいかもしれません。

小学生にもなると、駐在の日本人キッズは、子供たち同士で英語力をランク付けしていると聞き、彼ら彼女らが晒されている英語への負荷を思うと心が苦しくなりました。

実際は、「英語ができる」も、思ったほど単純ではないように思います。

 

4.英語の習得に影響した(ように思う)こと

(1)間違い耐性

英語の習得スピードは、能力(頭の良さ?)というより、性格の影響が大きいように感じました。
現地校の先生いわく、大雑把でミスを恐れない子供は英語の習得が早いそうです。
逆に、英語を話さない子は、完璧主義で「ちゃんとできないこと」をストレスに感じやすい子とのことでした。

 

(2)個人行動耐性

子供の発達過程として、まず「誰と遊ぶか」より先に、「何をして遊ぶか」というフェーズがあるように思います。
精神年齢の高い子ほど、幼児でも「誰と遊ぶか」に重きを置き始め、グループを形成し始めるように思いますが、そうでない場合は、グループを形成せず、自分のやりたい遊びをひたすらやっているように思います。

この「周囲を気にせずに、自分のやりたいことをやる」タイプは、個人行動をしているうちに、自然と人種を問わずにお友達ができていくような気がします。
幼児の遊びは、日本とアメリカで大差ありませんので、自分がやりたいことをやっていたら、自然と仲間が集まってきて一緒に遊んでいる、という現象はよくあります。

 

(3)運

元も子もありませんが、他のお友達との相性も、かなり大きく影響したと感じました。娘の場合は、周囲に女の子が寄ってくることが多く、そのうち何人かはとっても世話好きなタイプでした。娘は時に意味不明なことを言っていたと思いますが、それでもなぜか懲りずに相手をしてくれました(息子の時は、こういうタイプの子は周囲にいませんでした)。

 

5.ある環境での短所が、別の環境では長所になる(逆も然り)

子供たちが、決して上手ではないにしても、現地校生活を快適に送れる程度には英語が話せるようになったのはよかったのですが・・・ 

英語学習と相性がよかったポイントが「ミスをしない大雑把さ」「個人行動への抵抗のなさ(むしろグループ行動ができない。精神年齢が低い)」ということで、これらはむしろ日本社会的には短所では?と思います。

「ああ、大雑把で褒められる世界があるんだ!!」と、これがかなり衝撃的でした。

これまで自分の尺度では100%短所だと思っていた要素が、ポジティブな結果をもたらすことがあるということを、生まれて初めて体感しました。

また、現地校(しかも日本人も多め)という特殊環境への適応の過程を見ていると、比較的柔軟と言われる幼児でさえ、既にハッキリと性格の違いが存在するということを感じました。

人間には、努力どうこうで変えられない根本的な部分があり、それが環境によって長所になったり、短所になったりするんですね。

 

6.自分に合った環境を選ぶことの大切さ

私はなんだかんだ「置かれた場所で咲きなさい」の精神で育てられてきた世代なので、自分の環境を変えることに抵抗があります。

でも、この現地校順応への葛藤を経て、自分の長所が活きる環境を主体的に選ぶことの大切さを思い知りました。これらはビジネス書によく書いてあることではありますが、自分で経験してやっと心の底から納得できたのです。

であれば、自己分析がしっかりできていることは、環境選びの第一歩で、幸せな人生の出発点になりますね。

子供たちにも、自分の長所と短所をよく自覚してほしい。そのために、心に残る経験をたくさんして自分を知り、自分に合った場所で時間を使ってほしいと、あらためて感じました。